【CPAOくらぶ 遠足のご報告】
2月18日(日)、はしもと里山学校の「子どもハウス」製作に参加させてもらってきました。
この日はインフルエンザにかかったり、風邪でダウンするなどして、参加できない子どもたちやスタッフもいましたが、こういう「作り上げていく」プログラムに参加できた子どもたちからは、それぞれの変化を感じさせられる機会となりました。
はしもと里山学校のある地域へ遠足で出掛けるのも何度目でしょうか。子どもたちも少しずつ慣れ親しめる環境となってきています。
川に入って魚を取ったり、野山を駆け回って枝で戦ったり、焚き火をしたり、鴨に餌をあげたり。
ここでは少々のことでは大人も声を荒げて怒りません。子どもたちの好きなようにさせてくれる、またそれだけの人や道具の配置、見渡せるロケーションなどもあるからなのでしょう。
本来ならば、これだけでも、それぞれが好きに遊べる充分な環境があります。
しかしさらに、もっとおもしろいことをやろうと、今は子どもたちの手で家を作るプロジェクトの真っ最中です。
でも、日常の力関係やイライラやイキリを持ち込まずにはいれない子どもたち。
今回も行きの車の中で一悶着。
自分は悪くない、相手が悪い、だから周りがどんな雰囲気になろうが知ったことじゃない、そんな理屈を振り回して、自分の居心地さえも悪くしてしまいました。
でもなんとか気分一新。到着して、しし肉のバーベキューや、前日から仕込んでいった焼きそばなどをお腹いっぱい食べたら、野山へ川へと遊びが始まります。
そして、家づくりは屋根材貼りとペンキ塗り。
CPAOの子どもたちはペンキ塗りを担当させてもらい、ブルーグリーンの壁が仕上がってきました。
でも、ここでもまた別の子が他の子どもたちと衝突をしてしまいました。
里山学校にずっと参加している子どもたちは、この家づくりに初めから携わってきました。
しかし、こういう積み上げていったり、地味な継続的な作業が苦手な子たちは、途中から雑に関わろうとして、そこで揉め出します。
それを見ていた里山学校の佐藤先生が、作業終わりにみんなを集めて話す機会を取ってくれました。
「○○だけが悪いというわけじゃない。でもどうして衝突してしまうのか?」
子どもたちからも意見が出ました。
「俺は悪くない、あいつのほうからダメって言ってきたんや」
「あれは○○は悪気があってやったんじゃなかったけどな…」
「○○は人を腹立たせる言い方をするから嫌だ」
などなど。
佐藤先生からは、「人は自分が思った通りにはやってくれない。みんなで仲良くしたいなら、どうすればできるのかを考えるんだよ」という話があり、行きの車の中でのことを思い起こすことになりました。
活動を続けていると、その瞬間瞬間には、子どもたちがパッと変わる場面もありますが、やはりその子たちが生きている生活環境を変えていかない限り、特にしんどい状況にあればあるほど、ジリジリと落ちていくのを目の当たりにすることが少なくありません。
「どうせやったってあかんし」
「どんな手を使っても勝ったらええし」
打算的というか、そんな言葉もよく耳にします。
今回のようなみんなでの話、低学年の子はまだよく分からなかったでしょう。でも何かを感じていたはず。
逆にこの春に卒業する子には残り少ない自由に来れるCPAOでの時間を失いたくないと、必死で問題を鎮火させようと振舞っている姿を見ました。
そういう子どもたちそれぞれの、いろいろな思いを抱えてCPAOの活動を続けていく中で、改めて自分たちにできることは何なのかと、問い直す機会ともなりました。
これからもみなさまからのご支援ご協力を、でき得る限り、子どもたちへ注いでいける活動にと、自省も悩みも繰り返し、少しずつでもそれが子どもたちへの力となるよう尽力し続けて参ります。
また今後ともどうかよろしくお願い致します。