「みんなで乗り越えようと言われても、自分はできそうになくて、弱い自分がイヤになる」
いつも、またこの度は、日本、世界中が大変な中にも関わらず、たくさんの方々より、ご支援・ご協力をいただきまして、ありがとうございます。
CPAOでは今年、大阪市から臨時休校が出された2月29日から、たくさんの多様な方々のあたたかい心を寄せ集めた、おいしい手作りのごちそうを、子どもたちや保護者の方々に届けたいと、コロナ緊急サポート「ホットミールプロジェクト」として開始しました。
 3カ月弱で毎回3,4品のおかずなど×1,000食以上、その他、ごはんやお米、お菓子、食糧品、衣類などニーズに合わせ、無料でご自宅までお届けし、学校休校以来、外に出てないという子とは、公園で一緒に遊んだり、届いたSOSにもできる限りのコーディネートやサポートを続けてきました。
そこから見えたのは、刻々と事態が変化し、様々な情報が錯そうする中、常日頃からしんどい状況に置かれている親子が、さらに経済的に精神的にと追い込まれていく姿でした。
「みんな大変なのに、自分だけがしんどいなんて言えない」と、もともとしんどい状況に置かれている方々にさらなる負担をかけていること。またコミュニケーション、人付き合いが様々な理由から難しいため孤立し、困っているという方々をオンラインだけでサポートすることの大変さを痛感する日々でもありました。
自粛要請が出される中での活動は、自分が感染源にならないようにと、衛生面はもちろん、活動以外の移動はせず、相談やサポートなどでどうしても会う必要がある時にも、電車やバスなど一切使わず、自転車や車で移動し、公園で話しを聞いたりと対応しました。
特に緊急事態宣言が出されてからは、3密を避け、またスタッフや関わる子どもたち、保護者の方以外とは誰にも会わず、県をまたぐ支部への移動の際にも、どこにも寄らず、車でドアツードア。それが活動を守ることだと緊張と不安、プレッシャーを抱えながらでした。
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そんな中、今年もこの日がやってきました。
「風化させない」、「悲劇を繰り返さない」と立ち上げた団体のドメインは、CPAO0524。
2013年のこの日に大阪市の母子に起きた事件からこの活動は始まりました。7年が経ち、明日から8年目となります。
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「ふつうのごはんとおかずが食べたい」、「もっと人間らしい暮らしがしたい」
「子どものためのお金も時間も気持ちもなくって」、「買い物に行っても野菜も高くて、食べ盛りの子どもにずっとイライラして怒ってしまう」。
関わる子どもたちやシングルマザーの声です。
「不要不急」は自粛と言われる中、CPAOは「ニーズ」がある限り、続けると言ってきました。「子ども、保護者、さらに社会」に必要なのかと自問自答しながらの活動でした。
子どもたちからは「自分でラーメンとかばっかりやったから、めっちゃおいしかった、うれしかった」、「おいしいものいっぱい食べれて元気になった」。
保護者の方からは「おいしいおかずが届いて、気持ちがあがり、時間の余裕もうまれて、優しい気持ちで子どもに向き合えた」、「おかすがあったので少しゆっくりできて、何か月ぶりかに子どもと公園に出かけることができた」といった声が届き、本当にうれしく思っています。
子どもたちを共にサポートくださるみなさまのおかげです、心より感謝いたします。
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今後の活動のキーワードは、「どんなときも子どもは子どもらしく」。
親特に母親だけに子どもの養育責任を負わせず、子育ちの社会化を進める。軸はぶれずに「まずは、ごはん」。さらなる家事育児のサポートへと展開し、「子育ちを中心とした」コミュニティづくりのモデルをつくる。
この数年、長期的に断続的に自粛が要請されるだろうと言われています。今後、3密を守り、感染を防ぎながらの個別、少人数での居場所活動ができるようにと、事務所、支部、また配達や送迎もできるように車のリノベーションも行い、お惣菜、お弁当などの調理ができるようにと、セントラルキッチンを設け、保健所の許可もおりました。
活動継続させるための、体制、環境を整え続ける3か月間でもありました。
また地域密着の活動として行ってきた、「子ども食堂」や「しゅくだいカフェ」、「プレーパーク」は、「生野子育ち社会化研究会」とともに何らかの形で継続させていきたいと考えています。また地域だけではサポートできない活動は、CPAOの自主事業として展開し、若者やシングルマザーの方々の就労についてもサポートしていく予定です。
*詳しい活動の報告については、来月6月末発行予定のコロナウィルス緊急サポートのレポートや、9月に発行予定の2019アニュアルレポートをお待ちください。昨年の予定が遅れている『「助けて!」って言ってもええねんで~だれもが自由にSOSがだせる社会へ(仮題)~』も年内に出版予定です。
 活動8年目となり、第2創業期を迎えているCPAO。
「死ぬならコロナで死にたい」、シングルマザーの声です。
「もう努力なんてしてもムダやと思う、死にたい」、大学生の声です。
そんな方々に「世の中は捨てたもんじゃない」、「生きていればいいこともある!」、「おいしい、楽しい、おもしろい」としんどい状況に置かれている子ども、若者、保護者の方々に思ってもらえる、また社会からも必要だと思っていただける活動を心あるみなさまとともに、さらに展開していきたいと考えています。
*ご寄付をくださる方は、以下のリンクよりお願いいたします。
https://archive-cpao0524.website//archives/445
*物資のご提供は、kanri@cpao0524.org までまずご連絡お願いいたします。
この数年間を見越し、活動を続けて行くために、引き続きのご支援・ご協力をくださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
CPAO理事長
德丸ゆき子
2020.5.24