「セーフティネットから取りこぼされるハイティーンの貧困」というテーマで子どもの貧困最後の砦と言われる高校やハイティーンの貧困について大阪府立桃谷高校3部の現役教諭、千原暁子さんをゲストに勉強会を開催しました。20名程が丁度良いぐらいの事務所なのですが、今回ははじめてご参加して下さった方も多く40名ほど、懇親会にも20名以上の方がご参加下さり、楽しくも大変学び深い回となりました。

<内容ご紹介>
第1部
・大阪子どもの貧困アクショングループ活動紹介 しらべる・みつける・つなげる
※特にセーフティネットから取りこぼされる、就学前の子どもたちやドロップアウトしたハイティーンの若者をサポートして行きたい
・介入事例の紹介
虐待などの問題から子どもの頃に家を出されたり、自分で家を出たことから現在シングルマザーとなり貧困状態に置かれている事例紹介

第2部
ゲストトーク:千原暁子さん(現役高校教諭)
※桃谷高校は府内唯一の公立高校、通信制と単位制の学校

様々な年齢や経験を持つしんどい状態にある生徒、親と日々向き合う方の現場の声は深く重くやさしく心にずっしり響きました

・2008年ぐらいから電話しても母親につながらないなどの異変を感じる様に。支援金のために証明書類が必要になっても平日の昼間に取りにいけない親の存在
・桃谷高校は人生の夏休みのような学校、親自身も学び直して欲しいと思う方も
・セーフティネットからこぼれ落ちてしまうのは、外国籍だったり、10代で妊娠していったり、親が生活保護を受給して家からはじきだされる生徒
・大人が子どもとどう出会っていくのかがポイント
・学校は子どものつぶやきを拾う社会資源。つぶやきを一緒に地域でサポートしてもらう
・個人の問題ではなく、我ら社会の問題。小さい力で支えていくことが必要。など
第3部
グループワーク
「セーフティネットからこぼれ落ちる子どもたちへのアプローチ?」どこで出会えるのか?何ができるのか?
・ハローワークの福祉版みたく生活に困った時、とにかく炉びこめる(物品支給とか)所があれば・・
・もっと子ども時代に貧困、非正規、コスト観念、etc…義務教育時代に取り込み必要では?
・困っている貧困家庭の実態を紹介する記事を書く。貧困から抜け出す方法や助けてくれる人がいて、立ち直った例も記事で知らせる

◇参考図書:『ドキュメント高校中退-いま、貧困がうまれる場所』青砥 恭 氏(ちくま新書)

<参加者の声>
・単純にこれだけたくさんの人たちが同じ想いで集まっていることが心強いです
・高齢福祉は多くの支援がありますが、子どもの支援は見つけることの困難さを知りました。介護保険は有名ですが子どもの支援、お母さんの支援窓口、ワンストップで相談支援できる所が必要だと感じました
・今日は「こんな人に会えたらなぁ」という人に会えました。そういう意味でこの学習会は出会いの場になっていると思います。支援をしたいという人にどうやって出会うのかもとても大事だと改めて思いました。など
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今後ともセーフティネットからこぼれ落ちるしんどい状況にある親子がまず安定した生活が送れるよう、子どもたちの「今」をサポートできるよう、活動を続けて参ります。みなさま引き続き、ご支援、ご協力いただけます様、何卒よろしくお願い申し上げます。

※来月の勉強会は5/24(土)、アウトリーチ5/10(土)の予定です。詳細は、後日facebook、HPにてお知らせ致しますので、みなさまどうぞご参加下さい!