100名近くの方にご参加いただき、映画『隣る人』を上映。その後のトークライブでも1時間を超える熱い語りを展開。
見応え聞き応えのある時間を過ごせていただけたかと思います。
ご参加いただけました皆様、この場を借りまして厚く御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
昨年の設立フォーラムより1年。
「大阪のこんな都会の真ん中で餓死なんてとんでもない!」と、怒りと悲しさの衝動で動き出したわずか数人の思いが、声となって、そして覚悟となって、発進し始めたのが、昨年8月2日の設立フォーラムでした。
どこを変えていけば子どもの貧困はなくなるのだろう…。
行政?社会?世間?人?仕組み?
当事者の周りの人?…それとも当事者?
問題は明らかに深刻なのに、その解決策は何も見えない状況からの出発でした。
まずは「見えにくい貧困」に出会わなければ始まらない。
そこで、シングルマザーの聞き取り調査や商店街の夜回りを中心としたアウトリーチを行い、普段の生活では埋れてしまって見えないような、困窮された親子と出会ってきました。
幾多の問題や壁に遭遇し、その度に、何ができるのかを問いながらも、「いや、今できることをやるしかないねん!」と、ただがむしゃらにやってきた、そんな1年。
もともと形もノウハウも何も無い団体でしたが、出会ったしんどいシンママや子どもたちと過ごす時間が増えていくにつれて、様々なことを感じ、体験させていただくことができ、少しずつですが、しんどいことへの対応力を付けさせてもらってきました。
また活動に共感いただいた方々の温かい見守りによって、毎月の勉強会やアウトリーチには、毎回多くの方にご参加いただいて参りました。
「何かやりたい!」と、そこから一緒に活動していただける方も生まれました。
「何をやってるのか分かりにくい!」と、その方の思いを受け止め切れないままになってしまったこともありました。
なにぶんスタッフも少なく、かといって活動内容は試行錯誤しながらの展開。
その管理もおぼつかない現状で動いて参りましたので、サポートいただける方に充分な説明や丁寧なフォローも出来ない歯がゆさを抱えながらようやくここまで辿り着いた、そんな実感です。
そんな中、今回上映致しました『隣る人』という映画と出会いました。
スタッフで、1周年記念イベントはこれだ!と即決でした。
観ていただいて、どう感じられたでしょうか?
そこに、これからの私たちの活動のヒントがあると思えるのです。
その後のトークライブでも、こんな言葉がありました。
「最高のボランティアとは、隣に居ること。」
イベントに参加されたみなさんからも、たくさんのご意見やご感想をいただきました。
「何か行動を起こすといっても、何をするかまだ思いつきません。でも隣る人になりたいです。」
「現社会で“見えるもの”だけが重要視されてきていて、“見えないもの”を見逃す、或いは“見なかったこと”にしているような気がします」
「知ってるつもりで知らないこと、後回しや見ないようにしていたことなど、ストレートに入り正直しんどいです。でも目を背けてはいけない。皆が考えていかないといけない」
「それほど大きなことでなくても、日々の生活の中でいくらでもできることがあると感じた」
「何ができるのか分からないけど、行動しないと変わらないと感じました」
などなど。
映画を観て、私たちも同じように感じます。
誰でもできることをやる。
まず、やる。
ここが私たちのスタンスなんだなぁと、改めて感じました。
システムや費用対効果も大切。でも、目の前のしんどさは、待ってくれない…。
この先も、私たちの活動には“決まった手法”なんて無いのかもしれません。
その人の隣で、何を感じて、何ができるのかを問い続けていくしかないのだと思います。
そして、そこから一緒に悩んで動いてくれる人と1人でも多くつながっていきたいと思うのです。
知ってしまったからには、感じてしまったからには、放ってはおけないよ、というのが、私たちの初めからの変わらない思いです。
これからも、そこは変わらずやっていきますね。
こんな私たちですが、今後も皆様のご支援及びご協力をお待ちしております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。