【年越しツアーのご報告】

あけましておめでとうございます。
旧年も皆様方のあたたかいご支援をいただき、無事本年を迎えることができました。
ありがとうございました。
今回も12/30〜1/2の3泊4日で、ご厚意によりお借りしている古民家「たんびあん」にて、実家への里帰りのような過ごし方をすることができました。

30日は続々と集まってくる子どもたち、お母さん方、ボランティアやスタッフで、荷物搬入や片付け、ご近所の方への挨拶などを終えると、子どもたちはさっそく外遊びへ!
竹とんぼに絵を描いて飛ばしたり、今年は雪がないけど、坂を見つけては枯れ草の上をソリですべったり。普段はできない遊びに大はしゃぎです。

晩ご飯は広島風お好み焼き。野菜を切るのは子どもたちです。
今回はスタッフ・ボランティアも少なく、不安も多かったのですが、キッチンで大活躍の子どもチームが誕生!なんと最終日までほぼすべての調理を一緒にやってくれました。
普段から調理ボランティアの方と一緒にごはんを作っている経験が活きているのですね。

大晦日の日も裏山の散策などますます大はしゃぎ。ここでもシネマ部でアニメを観たり、新しいお友達同士でシャボン玉をしたりお風呂に入ったり。でも時にはテレビの前の陣取りでケンカして大人に叱られたりも。
新しい出会いや経験はあるけど、やはりいつもの関係性はそのまま。
凸凹家族のようなみんなで、ここでしかできない時間を過ごしておりました。

大晦日の夜は近くのお寺に行きました。
昨年も年越しの行事に参加したり、夏にはかやぶきの屋根の張替えを見学させていただいたり、地元の方々があたたかく受け入れてくださる、子どもたちも大好きな場所です。
ここで除夜の鐘を突き、おそばもいただき、みんなお待ちかねの通称ペラペラ(じゃばら折りした経本を一晩で600巻通読する儀式。広げたじゃばら部分が空中を舞うので、子どもたちはそう呼びます)を見学。
すぐに飽きたーって言うかなと思いきや、荘厳な雰囲気を感じ取った子どもたちは、きちっと正座して真剣な表情。不思議な体験の夜。いつまでも見続けておりました。

ちょっとした夜更かしがあって迎えた遅めの朝のお正月。
今回も調理ボランティアの特別チームの方々が用意してくれた特製のおせち料理を味わいました。
机の上一面に広がるお正月!
普段、食卓に並ぶことはないような料理ばかり。
「わたしこれ好き!」
「俺はこれー!」
と取り皿を山盛りにして食べていきます。
このおせち料理、実はここに集えた15人分だけではないんです。
ここに来ていただきたかったけどお呼びできなかったシンママ親子の元へも送っていただき、50人以上もの親子が、この手作りの優しい味で満たされることができました。

そのお母さん方の声を少し紹介します。

『年越しそばだけ買おうと○○駅まで出たら、人が多すぎて、みんな買い物袋をいっぱい持っていて、とても悲しい気持ちになりながら、帰ってきたら、おせちとお手紙が届いていて、とても幸せになりました。』
『生まれて?初めてのお節に子ども達が少し興奮状態でした。私も初めてのお節です(≧∇≦)盛り方がよく分かりません(ー ー;)
ありがとうございます💕』
などなど。

普段はしんどい思いを強いられてしまう、お母さんや子どもたち。
だからこそ少しでも明るいお正月をと、たくさんの方の思いが集まると、こんなにも喜びを生むことができるんだと改めて実感しますね。

その後も羽子板で遊んだり、これまた近くの神社に初詣に行ったり。
次の日は初日の出(すでに初ではないですが…)を見よう早めに寝るも、3日間遊びまくった疲れでみんなが起きた時にはもう明るくなってしまっていました。

さあ最終日。片付けもあるけど最後にもう少し遊びたい、帰りたくないなあ…って、みんな落ち着かない様子。

もめてばかりの子ども同士も、「ほんとはもっと楽しく遊びたかった」と、うまくいかないバランスの中で、ぶつかりながらも頭を抱えてうなっていました。
ある子は「わたしら、大家族みたいやな。こんなお正月初めてやった」と、嬉しそうに、でも哀しそうに言ってきました。

ここでの経験は、この子どもたちの記憶に一生残っていくことと思います。
私たちにとっても忘れることの出来ない、一生付き合っていく関係になってしまっています。
この子たちがこの先、どういう道を辿って歳を重ねていくのかは分かりません。
でも、私たちが活動を続ける限り、「いつでもおいでやー」の一言が言えます。

これからの1年もまた、とにかく目の前の子どもたちに出来ることを最優先としてアクションを起こし、ドタバタ珍道中?のような活動になることは想像に難くないですが、その子どもたちに垣間見る表情や心に最高の応えを感じて動いて参ります。

これからも皆様方のご支援ご協力を引き続き宜しくお願い申し上げます。