【設立3周年記念&新拠点プレオープンイベント開催の報告】

この日は新拠点「たつみファクトリー」にて、CPAOの新たなスタートとなるイベントを開催しました。

子どもたちがやりたいことを一緒に作り上げていく場所として、この3月より、工場の跡地を使って細々始めておりましたが、この日は子どもたちも含めると総勢100名!
なんとも大人数でのイベントとなりました。
暑い中、お越しになってくださったみなさま、ありがとうございました。

1部は、映画「隣る人」の上映。
児童養護施設を撮り続けられ、8年かけて作られた本当に素晴らしい映画です。
上映終わりに刀川監督とCPAOスタッフとのトーク。
監督は、映画制作の繊細な事柄を描いていく葛藤を語られ、今の私たちが目の前を逡巡しながらも踏み込み続ける姿に共感くださり、熱のこもったトークを展開できました。
今のCPAOの活動の思いを少しは伝えられたのではないでしょうか。

そして2部の3周年の活動報告とボランティア説明会。
代表の徳丸、事務局長の堀、フードディレクターの野川が登壇。

私たちは常に「何ができるか」が問われています。
子どもたちが自ら育っていく中で、大人にできることが問われているのです。

様々な状況の子どもたちがいます。
何ヶ月・何年にもかけて関係性を構築してきた子どもたちばかりです。
そのひとりひとりと、できる得る限り時間を共に過ごし、丁寧に育ちをサポートしゆくためにも、私たちの都合とでも言える条件ではありますが、それをご理解ご了承いただける方にお越しいただけるよう望んでおります。

3部は懇親会でした。
ポットラック方式(個々が料理や食材を持ち込むタイプ)で行いましたが、なんとも豪華な料理が並びました。

まだまだ改装前の工場内で、立食のパーティー。
みなさんどう思っていただけたかは分かりませんが、“できることを持ち寄る”というのはCPAOらしいスタイルであり、また私たちは常に子ども中心、子どもはもてなしても大人はもてなす余裕がない、というそんな状態をご理解いただけかと思います。

実はこの日も地域の子どもたちがやってきました。
週3回のごはん会をやっていると、イベントのためにそれが無くなるのは大人の都合であり、子どもたちは「無くなるのは嫌や」「そんなんアカンわ」と言います。
そのため、映画上映中も子どもたちを迎えに行き、託児でお預かりした子どもたちも交えて公園で遊びました。
この日もボランティアの方のおかげで、野球やサッカー、遊具に泥だんご遊びと、子どもたちはクタクタになるまで遊べました。

その子どもたちも3部のタイミングでスクリーン裏に集合してごはん会スタート。
「うわー今日のはパーティーみたい!」
「○○がおいしい!」
黙々と食べながら、グッジョブと親指を立てる子も♪
ポットラックで料理をお持ち込みいただけた方のおかげで、今日も子どもたちは満足して帰ることができました。

私たちは目の前の子どもに、言葉通り身を投げ打って向き合います。
当然、楽しいことばかりではなく、腹が立ったり悲しんだり、疲弊することのほうが多いのですが、それでも相手が子どもであれば本望です。

しんどい状況が続き、大人への信頼などほぼ無い子もいますが、
「こんな大人もおるよ」
「世界はまだ生きる価値があるんだよ」
と、大げさに聞こえるかもしれませんが、そういうことを伝えたいのです。

私たちができているとは言えません。
またその子にとって信頼できる大人が私たちでなくてもいいんです。

その子にとって人生の中で、
「そういえば、必死になってたあんな大人もおったなあ」
と思い返してくれた時、生きることに孤独にならずに済んだら、しんどくなった時に誰かに助けてって言えるのなら、それでいいじゃないかと思うのです。

私たちはこれからもそうやって走り続けていくこととなるでしょう。

最後に、3周年を迎え、新拠点のスタートにあたり、また新たなボランティアの方の募集にも伴い、今回のイベント内でもお伝え致しましたが、団体からのお願いを確認します。

まず、活動に関わられた内容のSNSや外部での発信を止めていただきたいのです。
今まではそれぞれの方の判断にお任せしておりましたが、写真は当然、子どもたちやお母さん方の情報なども含め、今後は発信を全面的に禁止とさせていただきます。

大人がここに足を踏み込んだ瞬間から、子どもたちは野ざらしになってしまいます。
先述通り、この子たちとどういう関係性を築いてきたのかは、その子と関わり続けてきたスタッフにしか分かりません。
大抵は、ボランティアの方にさえ言えない複雑な背景を抱えているのが現状です。

また活動内容におきましても、単純なものはなく、ご支援いただく方やお母さん方とも、微に入り細に入り関係性を築いており、体制ひとつ取っても変化の連続。

簡単に仕組みができるものなどございません。

常に試行錯誤、いざとなれば最後はスタッフがどんなことをしてでもその対応に回る覚悟でトライしています。

何が起こるかも分からず、常に変化に対処を求められながらも、走りながらそれに合わせていく、といった動きばかりのため、これは相当な覚悟も必要ですし、そこまで担っていく思いのスタッフ以外の方に、責任を背負わせるわけにもいきません。

流れが理解できている者も限られておりますゆえ、ここで分かりやすくしておきたいのです。

今後、子どもたちはさらに人数も増え、ますます関係性も深まっていくことが予想されます。また活動内容も日々変化を続けております。

そのため、活動に関する内容につきましては、みなさんが見守っていただいていることもありますので、この団体ページから許される範囲で発信して参ります。

安易に発信されたり、理解されたつもりでいたりした結果、子どもたちがつらい思いをすることも起こっております。
どうかご理解いただけますようお願い致します。

また、これも上記と被る内容ではありますが、私たちの新拠点「たつみファクトリー」へのアポ無しの訪問はお断りします。

これまでも何度か発信して参りましたが、ここは子どもたちが気を許せる場所にしておきたいのです。
もし、視察やボランティア希望の方がいらっしゃいましたら、今後また、そういった機会を設けますので、是非ともそのタイミングでご参加いただけますよう、重ねてお願い致します。

私たちはこれからも既成の枠を超え、目の前の子どもにどれだけ合わせていけるかに、全力を尽くし続けます。

この活動をどうか長く続けていけますよう、ご賛同いただけるみなさまのご支援ご協力を今後もよろしくお願い致します。